会話論 weekly~作るヒント、観るヒント102

稽古中の順風男子、断われない後輩、地獄の気まずさ。
原点の一つ、正体不明な若者に話しかけられる中年男。

ジェリー:動物園に行く前に僕が何をしていたか分かる?
     ワシントンスクエアから五番街まで歩いたんだ、ずーっと。
ピーター:そうか、ヴィレッジに住んでる人だ!(少し安心したようだ)
ジェリー:いや住んでない。地下鉄でヴィレッジに行き、五番街まで歩いて動物園に行ったんだ。

     よくある行き方の一つ。人ってすごく長い距離を行かなきゃならないときがあるよね、
     帰りは間違わないから短いんだけど。
ピーター:(落ち込んで)なんだ、ヴィレッジに住んでるんだと思った。
〜エドワード・オールビー The Zoo Story, 1959

ヴィレッジに住んでいるのなら絵描きだろう。こんな不気味な風采でも。
打ち砕かれた身元確定の希望、抜き差しならないまま急転。2016.7.17