会話論 weekly~作るヒント、観るヒント137

更地・順風稽古中、同じ4月開催「ピンクの電話30周年」も脱稿。
モンティバイソンの丁寧な破壊力でコント会話を確認。

 彼は雑誌を手に取る。背後の鏡が壁から床に落ちて割れる。
 執事が戻ってきて詮索するように男を見る。

男:鏡が壁から落ちました。
執事:旦那様?
男:鏡が落ちました…壁から…勝手に。
執事:(信じていないが丁寧に)わかりました。お待ちください。雑巾をお持ちします。

 執事がドアを後ろ手に閉めただけで本箱自体が壁から倒れる。
 執事は掃除に来るが、飲み物の台車も運んでくる。ドアを開ける。

男:えーっと、それ(本箱)…それが倒れました。
執事:はい旦那様?
男:だた倒れました。
執事:そうですね旦那様。
〜モンティ・パイソン The Flying Circus “Accidents Sketch”, 1970

このあと不条理は屋敷の爆発にまでエスカレート。
要は執事の態度や抑えた発言こそ芝居コントの原動力。2017.3.19